ニートアイランド現象
ほとばしるいじめてオーラをエコロジー路線で活字にするための徒然。短めのを載せてみたりします。長いのは暖め中。

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ペット
注)キモいだけで身のない話です。時間ない人は注意。


私はペットだからタカ君のベット下に隠れていなきゃいけませんでした。
 彼が学校から帰ってくるまでの間、息を潜めて、母様に発見されないように身を縮こめます。湿ったデットゾーンから気配を漏らさないよう自戒して静止。そして母様がタカ君の部屋に侵入してひととおりの片付けやら掃除やらを終え退場した頃合に、やっと安心して弛緩します。 一日の始まります。
 テレビのリモコンに手を伸ばし「いいとも」やら「昼ドラ」の類を見ます。ベット下から見上げる角度で覗くように鑑賞。その際に音がだだ漏れて一階の母様にばれるといけないから、ボリュームを下げて耳を澄まします。テレビに飽きたら、タカ君から借りたゲームをしたり漫画やらを読んだり、イヤーホンタイプのプレイヤーで音楽を視聴します。すべて彼のものだけど、私は一日中そうして遊んで暇を潰す生活が嫌いではありませんでした。
 私はタカ君以外の人間に姿を見られてはいけないのでした。
 聖なる物質で大切な人だから、とタカ君が言ったのだからまあそういうことなのでしょう。
 まあベット下に引き篭もる生活もまんざらでもないから彼のもとでぐでぐで、だらり楽しているわけなのですワタクシ。
 玄関の戸の開閉音、当のご主人様タカ君が帰ってきました。
「ただいまぁ」
 重い足取りで階段を引きずり昇って自室に入場。ベットの上(やわらかい布団部)に倒れみます。その布団一枚隔てた下、木造建築ベット城下部空洞で私は「おかえりなさい」と返します。
「明日の朝飯と昼飯。買ってきたから」
 タカ君が、ベット下の私にコンビニ弁当を差し出してくれました。上部からスーパーの袋が垂れます。「サンク~」受け取って冷蔵庫にしまいます。この暗い狭空間に住む際に、私は冷蔵庫もろもろの生活用品を備えていました。狭いといっても小さなタイプのものならば存外収納に苦労はしないのでした。
「んでこれが晩御飯。でておいでよ」
 タカ君が夜食と思われる、ご飯をちらつかせます。
「じゃあ、でるね」
 彼の許可が下りたときに限定して私はベット下から出ることができました。掌を床につけて、滑る用量で這い出ます。母様が掃除してくれてるので埃で汚れるなんてことはもちろんありません。立ち上がって、タカ君をみつめると、ぼうぅと頬を赤らめて私から目を逸らしました。片手に乗せたお盆の和風三色飯汁魚セットに眼がつられます。
「はい」
「いただきまぁす」
 彼といっしょの間だけベット下以外の空間を歩き肌で感じて謳歌できる生活でした。
「風炉はいってくるよ」
「では私も」
 タカ君は遅くまで部活をやっているからいつも汗だくにしていました。
「・・・うん」
 母様らが寝静まった深夜、二人でお風呂場に移動します。洗面所で普段着にしている彼のおさがりのパジャマをぞんざいに脱ぎ捨て、鏡に映った自分の肢体を眺めるとプロポーションは問題なしでした。ペットとしての及第点としてはひとまずオーケーです。タカ君は私の裸を見るのが、いまだ恥ずかしいのか、目を背けてちんまり萎縮して脱衣してます。大事な部分をタオルで隠して二人でお風呂に突入します。
汗の臭いの染み付いてみため力強い彼を流してあげるのが好きでした。シャワーを用いてご主人様を流していると、何処か彼が自身に取り繕った鎖かたびらを剥がしている気分になれました。あんまりお節介に奉仕すると彼は「自分でやるよ」とかなんとか、恥ずかしがって私から離れました。
 それから彼は私と同じだけ奉仕し返してくれます。別に返す必要なんかないのに、几帳面に同じ度合いだけ優しさを返してくれました。それはお風呂だけにとどまらず日常生活のすべてに適応されました。
耳かきをしている時、膝枕してあげたとき、同じ度合いだけ、触れ合いを返されるとたじろいでしまいます。
別にいらないのに。私は彼のペットだから、下手に気を使う必要ないのに。
 居候を初めて三年目の最後の日、彼には初めて素敵な触れ合いを試みてきました。ご想像におまかせするけど、とにかくタカ君は私の胸に顔をうずめて、涙っぽい、息遣いで髪を撫でてくれてます。それは母体回帰のようでもあったし、単純に私への意思表示にも思えました。嬉しかったのでただ黙って彼のつむじの辺りを指で撫でて返します。
「私は、ペットだから、好きにしていいでのすよ」
 しかしタカ君はううんだめとだけいっていっこうに動こうとしませんでした。いまだにへたれ根性が煩悩を妨げていると思いました。とても青少年とは思えないチキンハートだと、常常思いを巡らせていたのですが、これはもう病的だと思ったので強く、胸にうずめました。私はただのペットなので自分から彼を求めることは出来ないのですが、異常なご主人の根性を直すのはペットの役割なのでした。
「どうして、我慢するの?」
「・・」
「思い切って、気持ちを打ち明けてしまえばいいのに」
「・・」
 そのままふとももに彼をひきつけ、膝枕をしてあげます。
「なんでもいいつけていいのですよ。いうこと、ききますから」
「違うんだ・・」
 タカ君はちゃっかりふとももに顔をうずめつつ
「わからないんだ。みんな」
言いました。
「なんでも聞いてくだされば、ある程度は答えますけど」
「どうすればどうすれば君を傷つけずにいられるかがわかんない」
・・信じられない。
ペットに対しては信じられない甘い言葉をくれました。
まあまあ純情な男の子。
「なにも、望まなくていいんですよ。無理しないで、あなたの好きにしてください」
「・・・うん」
やがて、言葉もいきかわなくなり、静まります。
私はふとももに彼を乗っけたまま子供みたいに寝息を立てるチェリーボーイのまどろみ顔を眺めました。こんな、可愛い男の子が絶滅しない限りは、まあ世界とかその辺は大丈夫なのでしょう。
 すくなくとも。
 彼が三食、衣食、暇を潰せるものとお風呂と、昼ドラの録画と欲しいゲームとCDとかMDとか漫画とかを、用意してくれるうちは。
 永遠に悠久に恒久に、ペットでいてもいいかなと思いました。
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コメント
この記事へのコメント
こんにちわ。時間があったので読ませて頂きました。
良いお話ですねぇ、ニートさんのスキルが上がってる発言を感じられる文章だと思います。文章に引き込まれましたよ☆


でも


痛い(笑)ニートさんらしくて素晴らしいです!!
2006/08/16 (水) 09:29:40 | URL | キラークイーン #-[ 編集]
好き
個人的に 好きな話だったよ(笑) 気持ちは分かります
2006/09/12 (火) 23:38:38 | URL | ナリサキ #-[ 編集]
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